この歌は「河原院」で催された「『荒れた宿に秋が来た

』というテーマで歌を詠む会」で恵慶法師が詠んだ歌
「六条河原院」は、光源氏のモデル

の一人とも言われている超一流貴族・源融(みなもとのとおる)が建てた大豪邸
その超広大な庭には、名勝・陸奥国の塩釜の風景を模した「海

」が造られ、毎月、海から海水を運んでは海の魚を飼い、塩田での製塩風景を再現するといった、ケタ外れの贅の尽くしよう

いやはや、平安セレブのやることはスケールが違う

が、しかーし

融の死後、宇多天皇に寄贈されて天皇の別荘となったものの、出るんです、融の幽霊が…
宇多天皇と言えば、前に出てきた「女好き天皇サン」
例のお気に入り美女・京極御息所を連れて来て、まさにイチャイチャ

してる最中に、融の幽霊が出てきて御息所に手を出そうとする…
…幽霊にまでホレられるなんて、京極御息所、どんだけモテるねーん
そんなこんなで、超豪邸

として有名だった河原院ですが、後には一転、「オバケ屋敷」として有名になり、荒れ果てる一方
この歌が詠まれた頃には、融の曾孫で歌人でもある安法法師が住み

、時々風流人たちが集まっては、その荒廃ぶりを歌にする会などが催されていたんだとか
それにしても、心霊スポットで風流を感じるって、感性が鋭いんだか、鈍いんだか…
恵慶法師は播磨国分寺の講師(僧たちの監督)で、中古三十六歌仙の一人にも数えられている歌人です